コラム

布団は軽い方がいい？ウェイトブランケットとは？

ウェイトブランケット（Weighted Blanket/Gravity Blanket）と呼ばれる、重いことを売りにしている布団があるのをご存じでしょうか？布団が重いことが売りになるの？と不思議に思うかもしれません。確かに、CMでは「驚きの軽さ！」などと軽いことがアピールされることが多いので、重いことはデメリットと考えられるかもしません。しかし、実は重い布団は睡眠を改善し、メンタルヘルスに良い影響を与える可能性があります。今回はウェイトブランケットが何故睡眠やメンタルヘルスに良いのか、向いている人、向いていない人、どのくらいの重さがよいのか、といったことをお話していきます。

どうして効果があるのか？

重さがあることで、一定の圧が生じ、包まれている感じがすることが、安心感、良い眠りにつながると考えられています。良い眠りはストレスを緩和させ、日中の活動を捗らせます。

ウェイトブランケットが向いている人

◆ストレスが強い人

ストレスが強く、不安や抑うつといった症状がある人は、悪循環に陥っていることがあります。不安や抑うつは睡眠に悪影響を及ぼし、その結果生じる不眠が今度は不安や抑うつの症状を悪化させます。ウェイトブランケットを使用し安心して眠ることは、不眠症状の軽減に役立ちます。

◆自閉スペクトラム症（ASD）・注意欠如・多動症（ADHD）がある人

ASDの人は、ブランケットに重みがあり、圧をしっかり感じられることで、周囲からの他の感覚刺激があまり気にならなくなることが、ウェイトブランケットを使用するとよく眠れるようになる理由ではないかと考えられています。またADHDの人も、包まれている感じが強くなることで、特性が抑えられ落ち着いて眠ることが出来るようになるのではないかと考えられています。

ウェイトブランケットが向いていない人

喘息、慢性閉塞性肺疾患（COPD）などの呼吸器疾患、心不全、糖尿病、閉塞性睡眠時無呼吸症候群（OSAS）などの疾患がある場合、ウェイトブランケットを使用することで病状が悪化する恐れがあります。

ウェイトブランケットの重さはどれくらいがいいのか？

ここまでで、重いことのメリットを話しましたが、実際にはどのくらい重ければいいのでしょうか。ウェイトブランケットの重さは、体重の10％程度かそれ以下がよいと言われています。体重が60kgの方の場合は6kg以下がおすすめです。

まとめ

• ウェイトブランケットは通常の布団に比べて重みがあることで、しっかりと包まれている感じがし、落ち着いて眠れるようになります。
• 特にストレスが強い人、発達障害などがあり睡眠がしっかり摂りにくい人は効果があるかもしれません。
• 持病によってはウェイトブランケットを使用することで症状が悪化することがあることに注意してください。
• 重さの目安は体重の10%程度までです。