社交不安の対処方法とコツ
2024.01.10
多くの人がスピーチや会議での発言、会食といった社交場面で不安を感じたことがあると思います。今回はその不安が過度に強い場合の対処法について説明します。
まずは避けるべき対処法を紹介します。
アルコールで不安を紛らわす
少しのアルコールは不安を紛らわすいい方法に思えるかもしれません。特に近年、マスク着用が一般的になり、オンラインでのコミュニケーションの機会も増え、臭いなどが問題となりにくくなっています。しかし、アルコールは逆に不安を増大させることがあり、さらには睡眠障害など、他の症状も起こってきます。アルコールでの解決は、社交不安の本質的解決にはならないため、止めることが難しくなってきます。ある調査では、社交不安症を持つ人の約20%はアルコール使用障害も持っていました。
回避を最終的な解決策としない
社交場面を避ければ、不安を感じることはありません。無駄に不安を感じる必要はないでしょうが、社交場面を避けてばかりもいられないでしょう。恐れている社会的状況を避ければ避けるほど、その恐ろしさは増していきます。回避することは、短期的にはとても良い解決策に思えるかもしれませんが、長期的にみると選択肢を狭める結果になるかもしれません。また、社交的な状況に慣れることや対処法を学ぶことを妨げることになります。
一時的に回避することは、場合によっては必要かもしれません。しかし、それで本当に解決になっているのか、改めてしっかり考える必要があります。
以上が、行わない方がいい対処法です。
次に、効果的な対処法を紹介します
リラクゼーションテクニック
まず、姿勢に注意を払ってみてください。固くなって縮こまっているのであれば、背筋を伸ばし、肩の力を抜いて楽にしましょう。また、呼吸法やマインドフルネスなどは、不安を和らげることかがあるので、積極的に取り入れていきましょう。
生活習慣を見直す
飲酒以外にも、不安症状と相性の悪い生活習慣があります。代表的なものにカフェインがあります。コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインは不安を大きくしてしまうので、過剰な摂取は避けるべきです。
睡眠不足になると不安が強くなります。十分な睡眠をとることで、不安は小さくなります。
認知バイアスについて学ぶ
社交不安の状況では、自己中心性バイアスやスポットライト効果、透明性の錯覚と言われる認知バイアスがみられることが多いです。これらの認知バイアスがあるせいで、不安が高まってしまいます。認知バイアスの存在を知り、自分がバイアスの影響を受けて不安になっていることに気が付き、自分自身を客観視できるようになれば、不安は和らいできます。
まとめ
以上が、社交不安に対して避けるべきことと取り組むべきことです。このようなセルフケアでは不安の対処が難しい場合は、社交不安症やその他の治療が必要な状況かもしれませんので、一度医療機関にご相談ください。